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2016年度大祭本「白秋」 - ことぶき

2017/12/14 (Thu) 15:18:19

2016大祭本「白秋」に関する感想をお寄せください。
また、なんやかんやにて出た意見・感想は後ほど掲載します。

Re: 2016年度大祭本「白秋」 - ことぶき

2017/12/14 (Thu) 15:28:04

「伏籠」(作・宵闇)

○作者より
D指定相当です。伏籠の意味について問い合わせがあったが、平安貴族が着物の上に香を焚きしめるとき、籠の中に香を焚いて、その上に着物をかぶせたということ。自分の着物に匂いを付けるという行為を伏籠ととらえていただければよい。

○他の人からの意見・感想
・香はどう焚くのか?
→線香ではなくお灸のようにねってあるものを焚く。(作者より)

・火が消えるのでは?
→ファイヤーしてるわけではないし大丈夫だと思われる。(作者より)

・寝取らせなんだけど寝取りとは何か違う。
→正直キーワードは寝取らせ(作者より)

・奥さんが香を焚きしめる着物で男たちが香りを、アイデンティティを示すという感じか。
→そういういう感じではない。最後に香水をつけるシーンがあったというところからきている。難しい象徴はない。(作者より)

・奥さんは旦那のことをとても好きという前提で呼んできづいたが、初めの方でp203下段1行目あんまりきれいだからと付け加えたときに、奥さんが発言を止めたのは美しくはない旦那を思ったうえでのこともあるのか。
→そうだ(作者より)
→奥さんの独占欲もありつつ、旦那ができることなら男に愛してもらえたらいい、という気持ちはあるのか。
→旦那の幸せが自分の幸せみたいなとこもあるから、あるにはあるだろう。旦那への愛を表現するためにどこで満足すべきだったかというと旦那のために私しかできないことを提供するというとこ。それができるのは奥さんが美しいから。男と旦那がガチで付き合っちゃうとあまりよくはない。(作者より)

・旦那の欲求を満たせるのは自分だけだという自負が満足につながるということか。
→そうだ。満たせるのは男だけれど、その中継役をできるのは私だけだというところ(作者より)

録画を見ているのか、現在進行形で見ているのか。
→録画(作者より)
→状況がわかりづらかった。
→ドラマみたいなのをイメージしてほしい。ベッドシーンからふっと引きになった時にテレビが映り、その後さらに引いてテレビを見ている旦那が映るというカメラワーク。そもそも旦那が座っているベッドと奥さんがやっているベッドは同じもの(作者より)

・物語への仕込み方が上手いなと思った。良い感じに混乱させてくる。その場面だと夫が同性愛者であることは言ってないけれど、やたらと夫の描写が多いのはそれを意識してのことか。
→うん(作者より)
→P205下段2行目そこだけ妻の媚態を夫がみているという描写になっているのは気にかかった。
→そこは最初ただの不倫ものにミスリーディングさせようかと思った。旦那は最初は男を見るのではなく、まず奥さんの方を見て、奥さんの感情にシンクロしていくことによってその場面に入る、という。その後の206ページの段落の頭でも、妻の方向から入っていくことを描きたくてそう書いている。(作者より)

・なぜ旦那は結婚したのか。
→奥さんの一目ぼれ。二人の愛情は肉体的ではなくて内面的なもの。簡単に言ってしまうと旦那はいい人だけどとても不細工。(作者より)
→旦那は自分だけだと欲は満たせない。だからお互いにみたし合っているのか。
だからお互いにちょっと後ろめたさを持っている。微妙に片思いではない男、奥さん、旦那の三つ巴。考えるとめんどくせえな、よく書いたなこれ。(作者より)

・宵闇さんの書いている雰囲気がいつも好きで憧れていて、こう書きたいなぁと思ってる。今回の作品は女の人のきれいでかつ悲しい感じがきれいで素敵。好きです。

・汚いのにきれいというか、旦那の部屋はかび臭くて暗くて、実際三人によってできている事態は普通の倫理から見るとよくないことなのにすごいそれが浄化されるというか魅力になっているというか、好きです。(再び)好きです。

・今回この作品が何やかんや対象作品となったのはこの二人(前二つの意見)が「好きです」という機会を作るためだった。

○最後に作者より
登場人物の中ではそれでいいんだよねというバランスが取れて完成されているんだけれども、そこに少しずつのひずみがあって、それがもしかして後々の崩壊につながるんじゃないの、っていうのがありつつ、今はそれで幸せ……っていうヤバめの幸せが好きです。そういう雰囲気を感じ取ってもらえたならよい。

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