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2016春祭本「柳の下の」 - 雪白あくあ

2017/12/11 (Mon) 00:43:51

2016春祭本「柳の下の」に関する感想をお寄せください。
また、なんやかんやにて出た意見・感想は後ほど掲載します。

Re: 2016春祭本「柳の下の」 - 雪白あくあ

2017/12/11 (Mon) 00:44:21

「ゴーストウォッチング」(作・大江山 時雨)

○作者より
なんやかんや対象作に選ばれて嬉しいが、どうせなら怖い話でなく純文学にすべきだったかもしれない。怖い話は自己完結せず怖がらせられないといけないので難しいと思った。

○他の人からの意見・感想
・怖かったです
→とても嬉しいです(作者より)

・p16の三森の霊感について伏線はなかったように思える
→口ぶりから推測したものです(作者より)

・相馬の一人称について最初から作中では「僕」で、「俺」と呼ぶ台詞などがないと思うが読み落としか?
→それで合っている。趣味なども「僕」のイメージに近いものにして「僕」だと思わせておいて実は「俺」という仕掛けのつもりだった(作者より)
→それは急では?

・三人称ではなく一人称の方が良かったのでは?
→最後の展開を思いついたので三人称に変えた。相馬の中にいる悪いものの視点という体での三人称です(作者より)

・ゴーストウォッチングって何か元ネタがあるのか?
→ないです(作者より)

・明確な意思の無い複数の悪霊や悪意が主人公を蝕んでいるイメージだったが最後には次は誰にしよう、と明確な方向性があるように描写されていて、どういうつもりで書かれているのか
→元から相馬の中にいる悪霊がゴーストウォッチングを仕掛けていて、それで集まってきたものには明確な意思や意味のない悪霊もいる(作者より)
→だからこそゴーストウォッチングの前からずっと三人称、と

・p15三森の「心底蔑むように言った」というのは突き落とし過ぎではないか?
→三森はこの時点で相当うんざり来ているのでこれぐらいの言い方でもおかしくないと思った(作者より)

・p16の「それはただの直観に過ぎない」の直観はこの字で合っているのか?
→誤字です、正しくは直感

・主人公は気付いてなかったけど段々と三森に指摘されて自分がやばいんじゃないかと気付くのが、じわじわ来る感じで怖かった
→ありがとうございます(作者より)

・p20の言葉が印象的だが、この言葉にした理由は?
→一応筋立てているつもりだが、最悪雰囲気だけ伝わればいいかなと思って書いた。終盤で相馬が狂った時点で相馬の中の悪霊の乗っ取りが完了していて、そいつが相馬の体を利用してあちこちを彷徨っているイメージ。ほとんど死んでいるような体で山や海底やそこらを歩いている、という想像するとおかしな感じではあるがそういうイメージ(作者より)

・三森が取り乱して気分が悪くなって吐く部分などが気持ち悪いのがホラーとして良く、そのまま口をゆすがず最期の怯えるシーンに行くのがまた気持ち悪さを引きずっていて良い、怖かった
→ありがとうございます(作者より)

・p6のゴーストウォッチングの手段で「自分はあなたかと問いかける」とあるが、p12で「お前は僕か」と問いかけていて、一人称と二人称が逆になっているように思えて不思議だ
→そういうつもりではなかった、確かにこれなら「あなたは自分か」とした方がすっきりする(作者より)
→主人公が焦燥感から気付いていないのかと思って読んでいた
→最初読んだ時に手順の意味が分からなかったが、相馬がやっているのを読んで納得した。「自分は○○か」などにして○○には一人称や名前を入れるよう指示する方がわかりやすいかもしれない

○最後に作者より
一人称が実は「僕」でなく「俺」というのが発覚するシーンは怖がらせポイントのつもりだったので、そこがわかりにくいのは大きな失敗だった。いつかまた怖い話をリベンジしたい

Re: 2016春祭本「柳の下の」 - 雪白あくあ

2017/12/11 (Mon) 00:44:58

唯一日の終身刑(作・東 白)

○作者より
教室にあったような落とし物ボックスの中の擬人化で、最後にそれを種明かしする話です。話しているのが鉛筆と消しゴムで人間ではないので、感覚などをどこまでそれらしくできるかに苦労した。

○他の人からの意見・感想
・二ページ目くらいで何となく擬人化モノだなと思った
→具体的にはどのあたりで?(作者より)
→全体的に動きがなかったからなのか、物同士の会話だなと思った
→確かに動けないので仕方ない(作者より)

・最後ゴミ箱に捨てられるんだな、見つけてもらえないんだな、と悲しくなった

・自分が擬人化モノが大好きなので読んでいて楽しかった、確かに擬人化するなら鉛筆が男で消しゴムが女だと思った
→特に性別に意味はなかったが途中でラブコメ的なハプニングを挟むのでその都合でそれがいいかと思った

・p71の下段「ありがちすぎる展開は」という部分で、確かに鉛筆は博識で色々知っているだろうが、一生徒の鉛筆が知っているものを「ありがち」と言うのは違和感がある

・「唯一日の終身刑」というタイトルはどういう意図ですか?
→落とし物ボックスのものはいつか捨てられる物で、タイミング悪くたまたま一日で捨てられてしまったというところと、終身刑というのは話の中の雰囲気やシチュエーションを監獄のようだと思ったので(作者より)

・文房具にとってはごみ箱に捨てられた日が寿命の終わりで、その先はないのか
→自分の見た中で落とし物ボックスの中のものの持ち主が取りに来ることはなかったので

・遊園地か動物園かと思って読んでいたので鉛筆と消しゴムなのは予想外で面白かった

・p67で「平」という名前を似合わないと言う部分があるが、「平」という名前をそんなに不思議だと思わなかった

・最後に中学生女子二人が喋っている部分が、自分にかつてあった時代を思い出して書いているように思えて面白かった

・主人公たちのいる場所を執着心の終着点としたのはどういったところからなのか
→どれだけぞんざいに扱われようと文房具は人の所有物である程度使い終わるまで生きられるかと思いきや落とし物ボックスに持ち主は取りに来ないので、執着心が消える(作者より)
→執着しているのは文房具?
→そうです。所有物であることに執着していたが、自分はいらないんだな、と思うという、文房具の執着心の終着点が落とし物ボックス。ボックスの中に入れば持ち主の元に戻ることはないが戻れるかもしれないというのが執着(作者より)

・拾って見つけて入れてくれる人がいるのは優しいと思った

・せっかく拾ってもらえたのにもういいかなって捨てられてしまうところがかわいそう

・最後の探している場面で落とし物ボックスを見れば万事解決なのでは?

・途中で衝撃でユキが転がって平にぶつかる部分のは、鉛筆でそういう内容を書いたことがあるから知っているのか、消しゴムはそういう内容を消したから知っているのか
→中学生だしその程度の黒歴史があってもおかしくない(作者より)
→でも新品だったような

・擬人化モノだが、あまりに人間らしすぎるように思えた。死んだ人の霊が鉛筆に宿っているぐらいに人間らしい

・タイトルが読みづらいので、そこに意図がないのなら唯をひらがなにすると良い気がする。また、終身刑というよりは死刑に近いような

○最後に作者より
小説の中の名前は重要な意味があるようにつけられていて、今回もある程度意味を持たせたつもりだったが、要修行だと思った。物は大切に。

Re: 2016春祭本「柳の下の」 - 雪白あくあ

2017/12/11 (Mon) 00:45:31

時間(作・ことぶき)

○作者より
世にも奇妙な物語みたいなものが描きたいと思って書いた

○他の人からの意見・感想
・年間三百万で時間止められるのは安いなと思った。それなら三百万払ってそこで仕事すればそれ以上に稼げそうだし
→そこまで考えていなかった(作者より)

・時間停止中は生命活動も止まるのか
→シャワーカーテンの外の時間が止まっているだけ(作者より)
→つまり老けるのが早い?

・外側で何かあったらどうなるの
→閉めた瞬間に時が止まるのでどうもならない(作者より)
→ドラゴンボールの精神と時の部屋みたいな?

・炊飯器でご飯炊くのに六十分もかかるかな、と思った。しかも時が止まるのでお腹が空きそう
→確かに風呂で時間潰せないし(作者より)
→シャワーカーテンを閉めなければいいのでは?
→ふつう閉めるものかと思って(作者より)

・最後があまりにそっけない
→自分でも思ってました(作者より)

・話の中心は前期?
→前期中間試験の少し前に違和感を覚え時間が止まっていることに気付いて、一年の前期中間試験に向けてそれを利用して点数を取って、期末も同様にして成績を維持、後期は書かれていないが成績が下がっていて、二年では崩壊している

・開け閉めの繰り返しではなく心理描写が欲しかった
→心理描写の無さに理系を感じた。文学部とかだと人間関係などの描写を入れそう。骨組みが好きでシンプルがいいならこれでいいし、そうでなければ心理的な肉付けがあってもいい
→そもそも肉付けの仕方がよくわからない(作者より)

・さらりとしている

・論理的な整合性がとれていて良い

・生活の描写がリアルなので、風呂場があってトイレがあって外に冷蔵庫があればずっと時間を止めて暮らせるなあと考えてしまった
→時間の止まったトイレは流れるのか?そもそもシャワーカーテンの外ではないのか?
→シャワー浴びてるから水は流れそう
→設定の徹底をしていなかったので次から徹底します(作者より)
→水の行き先などは考えなくてよいのでは

・舞台になった部屋は自分の部屋を元にした?
→一から考えるのは面倒なのでそうです(作者より)

・時間屋のHPの文章の改行は意図的か
→途中一文字だけ字下げされていないのは想定外だが、それも含めてしっかりしていないHPだったということで(作者より)

・3年目というところの3が算用数字なのはミスですか?
→そうです、全部直したつもりが忘れていました(作者より)

・300万円はHPそのままだから算用数字?

・p124下段の誤字もHPの雰囲気が出ている

・p124上段の以下の図のように、は改行がいらないのでは
→HPの雰囲気を出したかったので文章の途中でも改行している。(作者より)

・製品版はシャワー室ではない?
→製品版もシャワーカーテンを使います(作者より)

・三百万という値段は高いというつもりなのか、頑張れば手が届くというつもりだったのか
→書いたときは高いと思っていたが、今思えば高くない(作者より)
→むしろ高くない手の届きそうな感じがリアルで面白い

・時間が止まるところから周りの描写を考えたのか、他に書きたいものがあって時間が止まる設定に行きついたのか
→シャワーを浴びている時にこの隔離されている感じで時間が止まるというのを考えて、電波も使えないな、とか時間が遮断されると音も聞こえないな、と考えたのが元なので、時間が止まるというのが先です(作者より)

○最後に作者より
何を言われるかとびくびくしていましたが、今後の参考になることが多く助かりました。設定も含めてもっとさらっとしていないものを書ければいいなと思うので頑張りたいです

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