感想掲示板

2017年度春祭本「足跡」 - ことぶき

2017/12/02 (Sat) 15:55:24

春祭本『足跡』に関する意見・感想をお寄せください。
また、なんやかんやは後に続いて掲載します。

Re: 春祭本「足跡」 - ことぶき

2017/12/02 (Sat) 16:14:01

「残滓」(作・柊佑)

○作者より
自分の好きなものを詰め込んだだけの作品。人形と女の子のほのぼのした作品を書きたかったが途中でベクトルを間違えてこうなった。

○他の人からの意見・感想
・中盤まで共依存のような関係だったが、女の子が成長して女の子が依存から抜け出せたという意味ではとてもよかったと思う。

・僕は完全に人形目線でよんでいた。人形の自我が崩壊していくところに注目していた。最初は分けて書かれていた、自意識と女の子からの視点が最後には一緒に書かれているという構成がよかったと思う。
→全く考えていなかった。(作者より)

・随所にある大きなスペースの意味は?
→時間の経過を表しているだけです。(作者より)

・132ページのいちかがひらがなになっているのは?
→誤字です。(作者より)

・「先の台詞に戻る」というのは、セリフを先に書いてインパクトを与える以外の意図はあったのか?(その技法はくどいかもしれない)
→そういう意図で書いたと思います。(作者より)

・人形という無機質なものに熱という表現を用いるのがとても良いとおもいました。また、人形視点の表現はどう考えたのか。
→女の子から得た知識のみを持って外に出たら(人間の女の子だったら)こんな感じで考えるだろうと思って書いた。(作者より)

・熱に関する一文は必要だったのか。この一文によって分析的になってしまい、読者の解釈を制限してしまうと思う。
→もう少し表現を柔らかくしたうえでこの文は必要だと思う。

・自己中心的な欲という表現に関しては違和感なく受け入れられた。人形が固い表現を使うことに関して、どこでそんな表現を覚えたんだろうと思った。
→人形の無機質さを表現したかった。(作者より)

・134ページあたりで人形の語彙が減るのは故意か?
→理性が崩壊しているのでそうですね。一花と触れる回数が減ったので。(作者より)

・人形が、最初は事実のみを述べているのに徐々に感情が芽生えているのを感じた上でなら自己中心的な~という文は良いと思った。
→それは情景描写で十分表現されていると思った。
→そういう無機質な一文がどんってきた方がいいと思う
→その文が、人形が熱を失っていく予兆みたいなものを表しているとしたらいいなと思った。また、語彙が少なくなるところは、熱を求めた断末魔なのかと思った。
→そのような視点は私には無かった。

・冒頭で、地の文で固い言葉を使うことで人形の持つ温度が低いことを表しているのではないかと思った。

・趣味の問題になってしまうが、熱のことにダイレクトに言及してほしくなかった。

・最後は神視点で書いているが、神目線にしてはやさしいので、もう少し突き放した表現でもいいのでは。あと、もし目を閉じられたなら、という文が好きだった。
→僕はその部分は、人形が自分を客観的にみて語っているのかと思っていたがどうなのか。
→神視点ですね。(作者より)

・アスタリスクの後の文は、彼女寄りの神視点だが最後の視点はよくわからなかった。ひんやり冷たいと感じてるのはいったい誰なのか。
→僕は人形が皮肉的に自分のことを、もう熱を持たないただの人形だといったのかと思った。

○最後に作者より
自分の想像して書いたものと全く違う受け取り方をしている人が多くて面白かった。
反省点も見つけたので、参考にしたい。

Re: 春祭本「足跡」 - ことぶき

2017/12/02 (Sat) 16:29:37

「海の月」(作・月弓 夢)

○作者より
文藝部に出す最初の作品なので、自分らしさが一番出る作品にしたかった。
自分自身が春から海に行って海月に刺されているので海月を出したかった。

○他の人からの意見・感想
・文章の流れが、主人公の感情の流れに沿っていて、読者も主人公に沿えるようになっていて巧みだなと思った。
→時間軸が分かりにくくなるかなと思ったが、こうした。(作者より)

・絵が綺麗な少女漫画を読んでいるような気分になった。漫画を読んでいるように、画面として読むことができた。

・全体的に柔らかい印象で、具体的にどこがどうとは言い難いが、全体的に可愛さ100パーセントでした。

・全体的に、海月というものに対して、海月と不安の結びつきがうまく表現されているなと思った。海月という題材が雰囲気にマッチしていると感じた。

・最後の文の直前の文章は必要か。
→これを入れた意図は、女の子の物語に浸ってもらおうという感じ。(作者より)
→これは少女漫画的に見せてくれる文章なので、エンディングのような役割をなしているのではないか。
→二人の物語で終わらせたくなかったというのはあります。(作者より)

・ところで海月ってどうやって増えるの?
→産む。
→海月は有性生殖らしいですね。

・海月は脳が無くても恋ができたら素敵だなと思った。

・男の子が海月になりたいというところに共感した。作者としてはこの発言は本心が漏れたのか女の子を試しているのかどちらか。
→あまり深く考えていなかったが、前者だと思います。(作者より)

・体言止めや読点使用などの技法は良いが、使い過ぎであると思う。
→実はこれはもともと詩で、バラバラだったものを肉付けしたものなのでこうなった。普段はここまで改行などしない方です。

・小説として話がかっちりまとまっているというよりは神話のようにぼんやりした話しがあるというような感じがした。おとぎ話のような。

・クラゲ模様というのが、うまくたとえたような雰囲気をしているがよく考えたら全く例えられていなくて少女のほんわかさが表れていて面白かった。

・話を読んでいて、展開が速いなと思ったが、詩だから?
→そうです。話を膨らませるのが難しかった。(作者より)

・海の月というタイトルが素敵だとおもった。タイトルに、女の子の女性っぽさが出ている。

・なぜ詩を散文に?
→友人にこの詩の小説版が読みたいと言われて書いた。(作者より)

・女性らしさがにじみ出ているというのには同感で、文章の書き方も女性向けに多い感じだと思った。書き方について指摘があったが、この文章だからこそ少女漫画的になっているのだと思う。

・クラゲになりたい願望は解消されたのか?
→彼の発言の意図は、相手の気持ちが理解できないなら脳の無いクラゲになってしまっても同じじゃないかという意味だと思いました。
→彼の発言が地に足が付いておらず、それで周りからも理解されないので海月になりたいという願望があったが、自分に根ができたことによりこれからそういう願望はなくなっていくのだと思います。(作者より)

○最後に作者より
皆さん読んでいただいてありがとうございます。
自分が思っていないところまで読んでいただいて驚いています。

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