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新歓本「木漏れ日」 - 雪白あくあ

2016/04/14 (Thu) 00:15:22

新歓本『木漏れ日』に関する意見・感想をお寄せください。
また、なんやかんやにて出た意見は後ほど掲載します。

Re: 新歓本「木漏れ日」 - 雪白あくあ

2016/04/16 (Sat) 22:21:22

「二心同体」(作・佐野浩史)

○作者より
長くなってしまって申し訳ない。今までの自分の作品は暗いラストだったのだが、とある少年漫画を読んでスカッとしたので自分でもそういう作品が書きたくて書いた。

○他の人からの意見・感想
・「姉」から「アカリ姉」への変更(p129上段)が突然地の文でされたのが気になる
→「姉」という表現を使い過ぎてしつこいかと思った(作者より)
→一回会話で使えば良かったのではないか

・パフェが美味しそうだが、実在のパフェをモデルにしたのか?
→特にそういったものはない(作者より)

・『』の意味や使い分けはされている?
→特に考えていない(作者より)

・……(三点リーダ)と――(ダッシュ)が多用されていて読んでいて新鮮だった
→かっこいいと思ったので多用した(作者より)

・これは、あの時の記憶(p153下段)で回想になるのが突然に思われた
→ごめんなさい(作者より)

・スカッとしたものを書こうと思って何故人面瘡を選んだのか
→妖怪に関するものを元々書きたかったので合わせてみた(作者より)

・狩谷とノイズが対面している辺り(p151~)では亜子の顔は人面瘡になっているのか?
→顔は亜子のまま腕にノイズの顔があります(作者より)

・傾向からすると人面瘡が出てきたしまた暗い終わりなのかな、と思ったがスカッとした終わりで良かった。ただ、狩谷が15年も逃げていた割に小物感が否めないので、もっと大物感があると良かったと思う。

・サチの声とノイズの声と人の声とで聞き間違えるもの?(p137下段)
→します、話の都合上します(作者より)
→パニック状態でそうなったのかと思っていた、そういう描写があると良かった

・目の前には、男。彼の足が~(p148下段)の表現の「男」と言ったときの距離感と「彼」と言ったときの距離感が違い過ぎて不思議な感じがする

・正体不明の焼け焦げた肉片(p155上段)はどうしてヒトの物でないと分かったの?
→焼けきらなかった粘液か何かが残っていた(作者より)
→そもそも人面瘡ってヒトの細胞から変質してるの?
→そうです(作者より)

・「アカリ姉」という表現と「姉」という表現で二人の距離感が違い過ぎないか?二つの中間程度の表現があっても良いのでは?姉の性格が明るいのもあり「アカリ姉」だと非常に仲が良さげに感じられる

・亜子が死ぬと具合が悪いとは?
→呪いを果たす前に殺されるのはNG(作者より)

・狩谷の長台詞(p149上段)など説明がくどすぎるように思われた。言わなくてもわかる。
→読者に向けての説明のつもりだった(作者より)
→いや、流れで分かる。主人公が自分で見て理解したという描写を入れてから「山奥だ」とだけ説明させればよいと思う
→亜子の過去に関する台詞(p140下段~)も所々地の文でいれればよかったと思う
→陽介に全部伝えるようにしたかったので、長い台詞を少しずつ分割するほかなかった(作者より)
→陽介の反応をもうちょっと描写したらどうだろうか?
→最初入れてたけどくどくなったので消しました(作者より)

・先に話のあった肉片に関してはDNAさえ残ってれば何とかなります

・今どきのロボットは~(p146下段)など陽介はテクノロジーに興味があるのにロボットについて知らなさすぎないか?
→自分でも書いてて矛盾してるとは思った。勉強したてということで……(作者より)

・こんなに長い作品かけるのは素直にすごいと思った

・ラストの台詞から呪いだけじゃない親近感を感じた。また、たくさん書いて大変だったのだろうと思った

○最後に作者より
課題を指摘してもらえてよかった。嬉しい。

Re: 新歓本「木漏れ日」 - 雪白あくあ

2016/04/21 (Thu) 23:59:39

「水葬」(作・鳥兜附子)

○作者より一言
ぱっと思いついたことをそのままに指を動かしていったらこうなった

○他の人からの意見・感想
なぜp21、22のような表現にしたのか
→思いついたから(作者より)

脳が水に沈んでいるのに暴れているような表現があったのは一体
→脳の中が化学反応的に暴れているという意味(作者より)
→それでも実害がないのに薬を投与するのは?
→昔のエピソードを思い出させることで精神的に反省させるため。その過程で暴れると困るので沈静させている

反省させているという割にp14の女の人の描写から察するに自分が殺したことを認識していないのでは?
→そのシーンがループしていて、そのことを思い出すことでそれを認識、過剰負荷か何かで脳がシャットダウンして、というのを繰り返している(作者より)
→思い出した後の罪悪感が感じられなくて反省してる感じではないと思うのだがそれでいいのか
→それは自分の表現能力の限界(作者より)

p23で四苦八苦に関する記述があり、その前に我々よりも高いQOLを~とあるのだが、先ほどまでの会話と合わせると精神だけでその四苦八苦を感じさせなければ刑になっていないのでは?
→准教授などの他者から見ると結局は夢の中で現実の苦しみではないので、そう感じる人もいるという話(作者より)

最後にレポートを提出するよう指示する描写があるが、学生が提出するレポートの内容はどんなものなのか
→p23の下段の後ろから2行目辺りがきっと一人称の生徒が書きたい内容だと思う、他の人は便利だから良いだとか良くないだとか色々あると思う、というか色々あってほしい(作者より)

理解力が足りないからか全然わからなかった
→自分の力不足です(作者より)

最初の擬音の描写が海のように思えて、脳に結びつくとは思わなかった
→泡関係で試行錯誤したので嬉しい(作者より)

いい意味で理解しきれない文章が素敵だと思ったが、p21,22のアスキーアート的表現の視覚的な情報を利用するのは物語と自分とが離れてしまう感覚があってどうなのだろうと思った。ただ、それも前半の詩的な文章から突然そうなるのは衝撃を与えるのには効果的に思えた
→そのつもりはなかったが、そういうことにしたい(作者より)

水槽の中に脳が入っている状況?
→そうです(作者より)
記憶が出てくるんですか?
→脳がCO2を取り込んでO2を出す過程で記憶も出てくる(作者より)
→脳に酸素を入れ込むのにはチューブを使っているが泡が出てくるのは一体
→水槽の上に隙間があってそこからCO2が出てるとか(作者より)
→わざわざこうするのならCO2出すところもチューブで良いのでは?
→経費削減とかじゃなくて?
→もともと人が入ってる前提だと思っていたので勘違いした

p21,22の後は詰まっているが、その手前は少し詰まっているような空いているような微妙な感じで、前半の回想は夢らしくぽつりぽつりと文章があり、白いページは雰囲気があって凄いと思ったが夢らしいところとp21,22の間の中途半端な空き具合が気になる。して、本文の行の空け方に規則性はあるのか
→前半は読むスピードを意識して空けた、中間あたりは視点がころころ変わるので文章を一緒にするのも気持ち悪いというぐらいであまり考えていない。ただ読むスピードは全体を通して意識はしていた(作者より)

p16で最初に前のページの続きのプールの話があってから突然病室の話に切り替わるのは一体
→夢の一つのところからポンポン変わる脈絡のなさを表現したかった(作者より)

p19下段一行目で法学部の准教授のセリフが二重括弧(『』)になっている意味は?
→脳に直接声が届いている感じを出したかったのかもしれない(作者より)

行動科学科の皆さんとしては倫理学的にはどうなんですか?
→長くなるよ?

これは終身刑だと思うのだが、脳も老いて死ぬもの?
→きっと死にます(作者より)
置く場所とか経費嵩みそうな気がする
→置く場所の削減のための制度です(作者より)

おそらく普通に作品を書くのと違うだろうから聞くがこの作品を書いたときのテンションはどんなもの?
→テンションではなくパーソナリティーの問題かと(作者より)
→例えばp21,22はどんなつもりで?
→脳の字を三つほど打ってみたら詰まった感じがしたのでたくさん書いてみた。それだけだとつまらないのでアスキーアートにしてみました、気分です(作者より)

水葬は世界中でやっているのか日本だけなのか
→多分日本だけではないか、というか他の国があるのかもわからないしいつの話かもわからない(作者より)

記憶を思い出している時のその人の感情やその後の記憶の蓄積、刑としての正当性などのリアリティが感じられないのだがその辺はどうでもいいのか
→わりあいそうだ。ただイメージとして、思い出させられようとしているのに対して脳が記憶を再編成して色々抵抗していて、それから思い出した瞬間に過負荷で脳がシャットダウンする。思い出したときに罪悪感があるのかはわからないけどその負荷でシャットダウンしてまた思い出させられる(作者より)

刑だと思っていたのは加害者と被害者が逆転してその罪が繰り返されるところだと思っていたのだが、先ほどの話を聞く限りだと罪悪感の方が刑に当たるのか
→自分が殺していることの方が苦しい記憶だから殺されることでそれを忘れようとしている(作者より)
→その殺されるのは辛くないのか
→実際に殺されているわけではないので特にストレスではない、逆に被害者意識でいい気分になっているイメージでいた(作者より)

一つの脳に対して水槽一つを使う?
→そうです(作者より)
→一つの大きい箱の中に脳がたくさん入っているのかと
→一番下の脳潰れませんか?(作者より)
→そもそもグロいと思います

○最後に作者より
適当に書いたものだが、解釈のようなものが決まって、自分の未熟な部分も明らかになったので良かったと思った。

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