感想掲示板
春祭本「立花」 - 黒部雅美
2014/07/21 (Mon) 01:50:25
とりあえず感想を二つ
「故郷と落日」
個人的にもっとも感想を練りづらかった作品
作品としては非常におもしろかったんですが、如何せん文章、作品構成、世界観これら全てが独特過ぎてw
作品全体としては荒唐無稽な感じが良く、話も非常にきれいにまとまっていて、上手いなぁ面白いなぁと
無理矢理批判点を上げるならば、なんというか「意味不明」な話の最後の「説明的」なオチの部分が、なんていうんでしょうね……半端に感じました。
別にオチを無くした方がいいという訳でも無く、なんというか個人的にちょっと微妙でした。
ふわふわした批判で申し訳ない
「エセ超能力部」
うーん、ちょっと説明的過ぎなじゃないかな?
説明、解説な文章の量に俺はちょっと読んでてダレを感じました。
特にキャラの行動を全部が全部その後「地の分」や「発言」で一々解説しているのは、流石にくど過ぎではと。
作品全体を通して見ても、どうも俺には「別に必要が無いのでは?」と感じる場面やキャラの説明があったりしたので、もっとスリムな文章にするとより読者を惹きこめるようになるのではと思います。
キャラには愛をとても感じました。
だからそのキャラの魅力をもっと引き出せるような文章、ストーリーが作れるようになればとても良い作品になって行くと思います。
がんばってください
Re: 春祭本「立花」 - 宵闇
2014/07/22 (Tue) 01:41:29
「さまい」改め宵闇です。大急ぎで拵えた奴ですが感想上げておきます。何かあれば後々追加するかと。敬称略で失礼します。
「故郷と落日(長屋武弘)」
よく知っている歌の歌詞に始まり、図書館、スーパーマーケット、土手という「日常」が続いた後で、あの衝撃的な効果音。派手に画面上を動き回るユーフォー。物語を見事に切り替える鮮烈なスイッチです。更に息もつかせないような素早い展開と繊細な描写とが折り重なり、緩急のついた展開を構成しています。物語の運びという意味合いでは本当に見事だと思います。
しかしながら、情景描写の運びはとてもいいのですがその分物語の本筋がやや繋がりづらくなっているように感じます。一周目は少し厳しかったです。主人公の地球の本に対する執着やユーフォーに対する反応など、核心に関わる「フラグ」を明確に立てていただけるともう少しさらさら読めるかなと。運びがいいだけに勿体無いように思います。
「友人へ(さとう)」
倦怠感と言いましょうか、或いは生命感の感じられない無機質な世界を舞台に二人が心を通わせていく描写はまっすぐで繊細です。それだけに読みやすい作品に仕上がっていると思います。激しい描写がないのに中弛みさせず、かといってあくまでも物語は静かに展開していき、そして最後はどこか儚さを滲ませた幕切れ。個人的にとても好きです。
ただ、淡々としているが故に心なしか平坦な感じもします。やや目が滑るというか。地の文があまり主人公=語り手の心情を反映していないように見えるので、それを散らしてみるとアクセントも付き、ついでに主人公の個性も透かし見せることができていいのではないかなと思います。観察者に関しても同じことが言えるかと。
「エセ超能力部(古河聖)」
まずキャラクターの特色が鮮やかですね。そんな強い個性を持った彼らがテンポよく立ち回り、更にその様子を主人公の心内文を交えて描き出すことで現れる情景は、実に目に浮かびやすい。読みやすさもあるけれど、それ以上に「観やすい」というべき作品だと感じました。最初の自己紹介と言っていいのか、あの段落も主人公の個性を際立たせています。
ただ、逆にそこが長いせいでやや出だしの勢いが削がれてしまった感はあります。短文で書き出すことによる効果が相殺されてしまうので、段落を分ける、出来事の中に混ぜ込むなどして情報量を分散するといいと思います。キャラクターの個性についても同じく。目立つところをひとつに絞るべきかと。
「盗む(誤字脱字訂正丸)」
二人の、それぞれの「執着」というのでしょうか。一見してただ淡々と語られるだけにも思えるそれは主人公の五感を忠実になぞっていて、いつの間にか終わりまで「体験」させられてしまう、そんな作品です。明らかに続きがあるのにスタートまで戻ったところでふっと途切れる、その余韻も堪りません。とても好きです。
もっと読みたいと思うのは、彼らの執着のひとつひとつがどんな論理構成の上に成り立っているのか、得たもののひとつひとつにどんな形で執着を持っているのか、といったところでしょうか。「執着なんか書いてねぇよ」って感じだったらすいません……。
「大禍時(北川青)」
夕暮れどきの橙、それが赤くなり、紅を帯び、藍に滲む。色彩の鮮やかな変化がゆっくりと場面を変えていき、やがて闇の中での対話に至る過程は本当に美しいです。不思議ではあるのに不気味さは感じさせない、絶妙な大禍時が描かれていると思います。カップルの二人も端々に奇妙さを見え隠れさせて、あちらこちらでいいアクセントになっています。
強いて言うなら、心情描写が少し間接的すぎるのではないかと。幻想的な雰囲気を出すには効果的なのですが、主人公の個性が伝わりにくくなるというのが欠点としてあると思うので。直接描写を増やす、脇役の行動描写に感情描写を溶かすなどするとより掴みやすいキャラになるかなという感じがします。
「マイ・アレキサンダー(ごりごりごりっP)」
低速で紡ぎ始められた物語が衝撃の出欠確認によって勢いよく動き出します。主人公の受動性を周囲のキャラクターが補うことで、その速度を殺さずに終わりまで駆け抜けた感じが見事です。主人公の注意の向きが順を追って描かれることによって臨場感が生まれ、これもまた物語のスピードの維持に大きな役割を果たしています。気付いたら読み終われる感じです。
強いて言うなら少しストレート過ぎる感じがするので、主人公以外の人物が何かしら行動した時の描写にもうひと捻りあるといいかなと思います。五感と思考がリンクするような描写をもっと盛り込むとより読み手を引っ張りやすいのではないかと。
「不世出の、救世主(葉桜)」
語り口は明快且つシンプルで、スムーズに読み進められました。光と闇、二人の主人公の運命が交錯していく様子が順々に描かれていき、また合間に挟まる緊迫の戦闘シーンが場面に華を添えています。二人の個性は勿論のこと、各々の魔法や立ち回りもしっかりと描写されているため、読んでいながらまるでそこにいることを思わせるような臨場感です。
やや惜しいのは、エクスクラメーションマークがかなりの頻度で使われていることでしょうか。あまり使うと逆に効果が薄れてしまうので、別の技法で置き換えるといいかと。それと心内文や地の文と台詞の振り分けが微妙に変なところが散見されたので、そこも徹底するとよりメリハリがつくと思います。
「呼ぶ声の寂しさを(廃場楠雄)」
水彩画のような淡い情景の中で、主人公たちが静かに進んでいきます。物語の前後が柔らかくぼかしてあることもあって、物語全体が実にほんわりとした幻想性に包まれているのが印象的でした。場面場面の展開はゆっくりと丁寧で、淡々とした静かなリズムがそれを誘い込むようです。主人公たちの発言に見え隠れする無垢さがまたいい雰囲気を醸し出しています。
逆に言えばそれだけ文章全体が「ふわふわ」している、つまりしっかりとしたものがない、と言うこともできてしまいます。目が滑りがちな文章です。文末表現や短文での描写などを要所要所に挟むことで文章に緩急がつき、言わば滑り止めとしての機能を果たすことが期待できると思います。
「僕は僕(弧月煢)」
二人の躊躇いと、気後れと、恥じらいと。それら全部が絡み合って織り成される恋模様は絶妙にくすぐったく、それでいて「性同一性障害」というテーマの重みを逃がすこともなく、丁寧にまとめていると思います。ややコミカルに描かれるパートと核心に触れるシリアスなパートの書き分けが明確でありながら、その切り替えはとても自然で無理がありません。
ここへ来て気になってしまうのは、主軸に置かれているはずの「性別」の書き分けが微妙、というところです。例えばこれは個人的な意見ですが、性自認が「女性」であるのに突如ほぼ初対面の相手に股間触らせるのはちょっと納得がいきません。男性でもですが。これに関して性器関連の話題はかなりのタブーだと思いますし、しっかり吟味して書くべきかと。
「君のために僕は(弧月煢)」
冒頭の不穏さを孕んだゲームシーンを起点に、且つ大きなフラグにして進んでいく、澱んだ雰囲気が印象的な作品です。ひとつの事件をきっかけに崩れていく日常、狂っていく彼女、そして歪んでいく愛情が極点に達したところでタイトルのフラグが回収される構成はまとまりがあっていい印象です。個人的に共感することがあって思わず頷きながら読んでしまいました。
個人的な欲求として、主人公、そして出来れば彼女の思想に関してもそれが歪んでいく過程をもっと読みたかったな、というのがあります。それと、キャラクターたちの発言文が少し無機質すぎる感じです。間を空けたり、分けた発言の合間に動作の描写を入れたりするとより自然かと思われます。
「煉獄(黒部雅美)」
物語の描写に一貫して「客観性」が維持されているのはとてもいいと思います。アメリカのホラー映画のような情景に相応しい雰囲気がしっかり出る演出です。最初の静のシーン、そこに少しずつ動きが加わって、徐々に増していった勢いが銃声と共に突如断ち切られる。短い文章の中でも綺麗に起承転結を展開する構成は見事という他ありません。
ただ筋は追いづらいです。特に「君」とこの物語の語り手に関して読後にかなりモヤモヤ感が残ります。「そういうもんだよ」と言われるとそれまでなのですが、やはり何かしらの着地点は欲しかったです。
……すいません、眠くなっちゃったので残りの作品は明日に回しますね(・ω・`)
Re: 春祭本「立花」 - 宵闇
2014/07/22 (Tue) 11:57:50
おはようございます。昨日上げそびれた続きです。
「犬の式神つるばみと悪霊退治に行く話(DC)」
まずもうつるばみが可愛い。他の式神たちや勿論主人公に関してもはっきりとキャラが立っていて。更にキャラクターがその軸からブレないように描かれることで、彼らにはっきりとした輪郭と存在感とが与えられています。立ち居振舞い自体はそれほど派手でない彼らがこれだけ明確な像を伴って浮かび上がるのは、本当に素晴らしい描写力の表れだと思います。とても好きです。
本当に強いて言うなら、体育館での戦闘シーンをもう少しテンポとアクセントのある描写にして欲しかったと思います。とはいっても、これも勝手なことに、タイトルに悪霊退治とあったので思わず激しい戦闘シーンを期待してしまったせいもあるのですが。
「怖い(高嶺詩紀美)」
淡々とした語りが静かに進行していく中、徐々に透けて見えてくる人間関係がタイトル通りの「怖さ」を呼び起こします。物語には核心となる秘密がありながらも、敢えて間接的にそれを描写していく方法はとても難しいのではないかと思います。それを数々のフラグを駆使して描き出していく構成には、綿密に計算された論理の網を感じずにはいられません。
ただ、逆に大事な核心がややピンボケ気味になってしまっているのは勿体無いと感じました。本文中にも目的語が曖昧な文章が見られたように思います。明確化するとより読みやすくなるかと。またフラグ自体はあるのですが、その存在が目立ちにくいせいか文章が少し平坦に感じられるので、多分そこを捻るとより臨場感のある文章になると思います。
ひとまずここまでです。
Re: 春祭本「立花」 - さとう
2014/07/22 (Tue) 14:50:50
どうも、さとうです。何作品か感想を述べさせていただきます。宵闇さんの素晴らしい感想とは違って、何の参考にもならないので、ご覧になられても「ふーん」と聞き流していただきたいです。
車軸
誰にでも、何もないところで転んでしまうことはあると思います。自分も何ということもない日常の中で、ふと躓いて、立ち上がれない日がありました。その点、主人公は恵まれていますね。彼を必要とし、手を差し伸べてくれる人がいたのですから。
手探りで近づき会おうとする二人を巧みな描写で拾い上げていて、作者さんの確固とした世界が出来ているように感じました。ふわふわしていなくて、安心して読めましたね。
故郷と落日
『二』と『六』が二つあるのは仕様なんでしょうか。
文章から可愛らしさを感じます。共感は得られないのですが。
非常に感覚的なのですが、視覚化すれば動作の早いシーン(中込が催眠をかけようとする時とか)をもっさりとした描写(悪口じゃないです、むしろ好きです)で表現することで奇妙なテンポが生まれて独特の面白さがありますね。
日常の描写が読んでいて心地よいです。
エセ超能力部
自分の中でラノベの王道はこういうイメージです。
個性あるキャラクターたちがてんやわんやストーリーを進めていく様子が賑やかで良かったです。
主人公の影の薄さは普通に超能力ですね。ハンターハンターのメレオロンを思い出しました。
取り敢えずはこれくらいで。
他の作品の感想も後で書くつもりです。
Re: 春祭本「立花」 - 孤月 煢
2014/07/25 (Fri) 01:57:19
読んだ分だけでも言おうと思います
短いコメントですみません
「車軸」
地の文がしっかりかけていると思います。特に雨や下駄など音が印象に残り、静かな雰囲気の中にも聴覚が刺激されて情景にリアリティが出ていて、その感じが良かったです。
個人的にですがお爺さんの息子以外の家族にもちょっと触れて欲しかったです。
「故郷と落日」
冒頭のふるさとの唄が最後に繋がる感じは気に入りました。
ただ少し夢オチの繰り返しで少し単調に感じるのと、こういうキャラ設定なのかもしれませんが、人の感情の浮き沈みがあまりないように感じました。
「友人へ」
正直世界観がつかみづらく、話に入りこみづらかったです。
主人公の友人への好意がとても印象に残り、最後の空っぽの封筒は友人の余韻がいい感じでした。また、いろんな風景がかけていて、個人的には羨ましい限りです。
「エセ超能力部」
個人的にすごい好きです。確かに説明的過ぎる部分もありましたが、特に読みづらさは感じませんでした。キャラも個性的で面白かったです。また、続きがあったら読みたいです。
文章も稚拙で、感想まで稚拙なもので申し訳ないです。また、余裕があったら載せます
Re: 春祭本「立花」 - さとう
2014/07/25 (Fri) 03:51:19
感想
本日もなんか生きております、さとうです。
気の利いたことは全部宵闇さんが書いてくれているので、自分は、テキトーに感想を書きます。
テキトーに流してください。
盗む
面白いです。
盗むという行為が、彼らを繋ぎ、彼らを彼らたらしめているところに、不健全な、そして繊細な青春を感じます。
消火器を盗むというチョイスが個人的に好きです。本当にどうでもいいのですが。
あと、文章の上手さを見習いたいですね。何が違うんだろう……。
大禍時
色彩に富んだ描写と、物語の端々から滲み出る怪しげな雰囲気が魅力的ですね。かなり視覚的な作品で、作者さんの色に対してのこだわりが窺える気がします。
キャラクターたちの正体が気になるところです。
マイ・アレキサンダー
王道ですね。
ストーリーに作者さんの人となりが如実に反映されている気がします。
真っ直ぐで優しくて、多少ロマンチスト、お調子者で人付き合いも上手、といったところですかね。
爽快感があり、読んでて心地よかったです。
でもアレキサンダーは流石にキラキラネームすぎるよ、お母さん。
不世出の救世主
世界観がかなり固められているように思いました。
また、盛り上げるところをしっかりと盛り上げていて、演出がうまいと思いました。
呼ぶ声の寂しさを
今回の冊子で一番好きですかね。断トツというわけではありませんが。
静寂と切なさに満ちた雰囲気が素敵です。
色々なことが手遅れで、海鳴りは寂しくて、それでもそれらに意味を見出そうとする主人公に好感が持てました。
僕は僕
真っ直ぐだよな、というのが読んでるときの感想です。
母親とか女友達などのキャラクターから、作者さんが人間の愛を信じているのが見える気がします。
ただ、人間の描き方は極端で、本当に人間なのと、人間だけの舞台装置みたいなものの差が明確にあるようにします。
そういう点では中世ヨーロッパの文学っぽいですね。何書いてるのかよく分からなくなってきた。
君のために僕は
ヒロインが狂ったあたりからは、お互いの物語というよりは、主人公の自己犠牲の物語だと思いました。
少々独善的な感じがしますが、それも愛ですね。
煉獄
あっさりとした短編なのに、これだけの物語性を詰め込む構成はちょっと真似出来ません。
情報量が少ないことで逆に読み手の想像を掻き立てるのは、作者さんの技量が優れているからでしょうね。
犬の式神つるばみと悪霊退治に行く話
主人公の劣等感の描き出し方が良かったです。
かなり説得力をもたせてるのにあまり悲観的にせず、コミカルのうちに抑えているのは物語に合っていて良かったと思います。
冗長でもなく、かといって味気なさもなく、ちょうどいい肉付きの作品だと思いました。
つるばみは酷い性格してますね、大好きです。
怖い
何だかやけに現実味のある話ですね。
A子は嫌な女ですが、実際こういう女の子に引っかかってしまうのは男の単純さの証明でしょうか。
会話文は砕けてるのに、かなり客観的な一人称ですね。個人的に好みな文体です。
感想は以上です。
テキトーな人間である自分がテキトーに思い浮かべて書いた感想なのでテキトーに流したほうが幸せになれます。
ところどころは感想というよりは作者さんの人物像当てになっていましたし。
また皆さんの作品が読めることを期待しております。
Re: 春祭本「立花」 - さとう
2014/07/25 (Fri) 12:21:57
感想について訂正です。
「僕は僕」で『人間だけの舞台装置』と書きましたが、本当は多分『人間だけど舞台装置』と書きたかったのだと思います。
失礼しました。
Re: 春祭本「立花」 - 黒部雅美
2014/08/04 (Mon) 19:45:57
車軸
個人的に面白いと思ったのは
情景描写の大半が「ただ描かれてる」じゃなくて「主人公が観察してる情景」っていうスタンスで描かれているという点です。
そうでない、主人公が別に「観察」したわけじゃない情景描写は極端に少なくて、大半が必ず主人公の「観察」を通してるなぁって
空の行と文章の区切り方が勉強になります
Re: 春祭本「立花」 - 黒部雅美
2014/08/04 (Mon) 20:09:45
(車軸の続き)
キャラクターの自身の抱いてる感情は、主人公の「寂しい」以外ほとんど直接書かず、キャラクターの行動や仕草、発言、思考でそれを表現するのに徹底してるのが良いなぁって
だからこそ直接表現されてる「寂しさ」が浮き上がってると感じました
雨で始まって、雨が止んでに終わる
いやぁカッコイイな!
Re: 春祭本「立花」 - 黒部雅美
2014/08/04 (Mon) 20:30:47
友人へ
個人的に一番気になったのは、作品自体についての話ではないんですが。
なんで作者がこの作品に対して、あんなに冷めてたのかなぁ? っていう点です
なんやかんやの時にそれを感じました。
非常に面白いし、作られてるし、俺的には「凄い作りこんでるなぁ」と感じたのに、あんなに作者が「冷めてた」のは予想外でした。
なんやかんやの開催が遅かったというのもあるかもしれません、申し訳ない。
つーかこれ全部俺の思い過ごしかもしれません
なに言ってんだ俺……
ごめんね作品の感想に戻ります
話と世界観が良く、展開も子気味良くて面白い文章でした。
でもなんとなく、キャラクター(特に主人公)が上手く掴めなくて、少し入り込みにくかったなーって
単純に俺の読み込む力が不足してるからかも知れませんが。
でもオブザーバーさんのキャラは良かった
かわいいかわいい
Re: 春祭本「立花」 - 長屋武弘
2014/08/07 (Thu) 18:25:35
遅くなって申し訳ないですが、読んだものから少しづつ感想を書かせて頂きます。
さとうさんの『友人へ』
まず超世界ものであるがためのモヤモヤ感が、景色の描写の上手さ・細かさと、一文一文のテンポの良さによってさっぱりしたものにブラッシュアップされているため、読者視点から見たテーマの掴み辛さから比べてかなり読みやすくなっているように思いましたし、カエルのくだりで伏線が張ってあるのもメリハリを利かせるために一役買っていて、モヤモヤ感が上手いこと減らされていたのでいい感じでした。また登場人物のほどよく没個性的な雰囲気も話筋にマッチしていて、キャラクターに好感が持てました。
全体の流れのなかに私が指摘できる点は無いように感じましたので、ごく個人的な趣味の話になってしまって申し訳ないのですが、終盤の重要な場面に登場してくる鯖缶をもっと話の前半にも所々に配置すると、もっと話を一貫した統一感のようなものが出ていいかもしれないのではないかと思います(カエルのくだりがあるから不要な感じもしますが)。
また、『友情』がメインテーマなだけに、ともすれば雰囲気が男男しいむさくるしい感じになってしまいかねないのをオブザーバーの華やかさを匂わせることでカバーしていたところにも、よさを感じました。