感想掲示板

色想 - 黒部

2014/04/23 (Wed) 00:06:32

とりあえず感想を2作品
敬称略にて御免



夢の終わりに 無人島之帝

すごく面白かったです、個人的には先輩の作品の中で一番お気に入りかもです
主人公のキャラがとても魅力的でした
ゼミでの様子や、待ち伏せしているときのグチャグチャとした思考が、とても読んでいて小気味良かったです
主人公の珍妙なエネルギッシュさが文章の至る所からこれでもかとあふれ出ていて、その最たる例の「待ち伏せ」が本当にツボで、読んでいてとても楽しかったです



スノウホワイト ソラ

全10ページ中8ページが導入という構成がそもそもヤバいと思う
もうちょっと分量が必要なのではないか?
分量を書くのが大変なら小さくまとめてみたらどうか?
転生とか神様とか、そういう大きなバックボーンのある系の話を、8ページと2ページの戦闘シーンで書くのはなかなか厳しいのではなかろうか?

Re: 色想 - 黒部

2014/04/27 (Sun) 02:05:00

きつね色の誘惑 やまあらし


ようこのキャラが前面に押し出されていて、とてもかわいらしかったです
作者のようこキャラ愛と、そういうようこを守る主人公の主人公らしさへの愛が十二分に伝わってきて、とても微笑ましく面白かったです。

ただストーリーがとてもシンプルで、それ故物語の展開、もっと言えばオチが容易に予想できてしまったのが少し残念でした。
例えば斬り合いのシーンで自分は、「主人公は腕を斬られるが、多分引き分けに持ち込めて。ようこは無傷で嫁になる」というのが予想できてしまい、あまり緊迫感をもって読み込めませんでした。

なにかストーリーの展開にアクセントというか、遊びがあると、より全体に魅力がでるのではと思います。





ドラゴンスレイヤー ムラマサ

うーん、とりあえず自分は
「正義と悪を明示するのって難しいよね?」という結論を導き出すお話
そう読んだんですが(違ってたらごめんなさい)
自分はそれをあまり面白い結論、もっと言うと議論とは思えなく、「4ページもかけて論ずることか?」と思ってしまいました。

自分がアホなだけだと思いますが、「二項対立」あたりは本当に何を書いてるのか意味がわからなく、利害の話をしてるんだか善悪の話をしてるのか社会の話をしてるのか、それらを全部ごちゃ混ぜにした話をしてるのか、それらをごちゃ混ぜにするのはよくないという話をしてるのか、事象をABで切り分けて~という説明の直後に「まぁABに切り分けることなんて出来ないけどね」と身もふたも無いことを言ったり
???????????
と自分はなってました。
正直いろいろ意味が分からんかった

Re: 色想 - さまい

2014/05/06 (Tue) 01:51:55

 こんばんは、新入生のさまいです。
 拙い言葉ではありますが、新刊本の感想、述べさせていただきます。敬称略で失礼致します。



「ヒト、花、カラス」北川青

 淡々とした、世界から一歩退いたような主人公の雰囲気と、決して早くはない、しかしそれでいて細やかな展開が、無理なく読ませてくれました。隠喩の駆使された文調も幻想的で、文章の中の美しい世界を巧みに描き出しています。

 しかしながら、ご本人様から設定を教えていただいた影響もありますが、やはり人物描写が少し弱いように感じるのが惜しいです。心情描写の中にもう少し詳細な説明を加えたり、或いは特定の文や単語を強調することで輪郭を浮かび上がらせていくと、もう少し具体性を帯びた「見やすい」文章になるかと思われます。



「ヲタ研へようこそ」弧月煢

 主人公の心情が素直に描写されており、シンプルで同調しやすい文章に仕上がっています。登場人物たちのキャラクターも濃く、また細かく描写がなされており、更に速度のある会話場面が挟み込まれることで、読み手を飽きさせません。

 ただ、そのテンポを崩す要素が多く見られることも事実としてあります。誤字や文法、語法的なミス、また「男」と「男の人」といった表記揺れが目立ちました。また、スピードのある会話文は、裏を返せば取っ掛かりのない平坦な描写である、と言うこともできます。心情、情景描写を加えることで、目の滑りを抑える効果が出るのではないでしょうか。



「夢の終わりに」無人島之帝

 主人公のエネルギーが溢れ出すような勢い、それがこの物語の全てを担っている様な感じがします。主人公と対照的にではなく、むしろ並列に描かれる伊丹君もまた内にエネルギーを滾らせている存在であり、二人の元気に押されて一気に読み切ってしまいました。

 これはこれでひとつ完成された文章の形だと思うのですが、やはりスピードが出た結果抑揚が欠け、ややのっぺりとした文章になってしまっているのは勿体無いことだと思います。改行(されているところも段落下げが抜けがちなように見えました)や読点を散らして文章に緩急をつけることで、より読みやすい文体になると思われます。



「スノウホワイト」ソラ

 日常生活からまさしく「スノウホワイト」の世界へ。ユキをスイッチに切り替えることで生まれる、対比の効いた世界が鮮やかに描き出されています。ユキの可愛さや、ヨルの優しさ、場面々々を通して描かれていく登場人物たちのふれあいが、とても温かいです。

 その分目立つのは、やはり構成のバランス、そして人物描写です。特に中盤のユキですが、ハクに対する態度が硬かったり砕けていたり、少々不安定すぎるかと。女言葉もざっくりです。加えて、台詞や行動の描写はあるのですが、それに対する「反応」の描写が少なく、結果的に文章の連続性が欠けています。これを補うだけで人物描写も増えるはずです。



「アステリオス」黒部雅美

 それぞれの人物の描写が細かく、更にそれを発言や状況描写の中に溶かし込んでいくことによって、作品をより繊細で高度なものにしています。個人的に好きな世界観であるということもありますが、どこか頭へ染み入るように読ませてくる文体が本当に見事でした。

 どうでもいいですけど三章ふたつありますね。というのは置いといて、個人的に物足りないのはウサギの抱える背景に関する描写が少し拾いづらいこと、それと四章ラストの盛り上がりが弱いことです。これは文章全体に言えることですが、改行の使い方や配置がもう少し効果的になるだけで、文章の雰囲気や息遣いが随分変わってくると思います。



「海月 It is too beautiful to kiss.」森山十馬

 前半のカフェのシーンでは、感情的な描写とそこに流れる言いようのない倦怠感がシンクロを見せます。ところが後半の海岸のシーンではガラリと変わり、さっぱりとした描写が夜の海岸の寂しさを掻き立てる。この対比と、基底音となる淡い退屈とが入り混じる、本当にいい雰囲気を纏った作品です。

 なんやかんやの際にも触れましたが「灯台」の存在感の薄さと、加えてフラグの置かれ方に少し不満が残ります。特にウェイトレスの件ですが、ご本人様からの指摘がなければ完全に読み飛ばしていた、そのくらいの目立ち方でした。やはり読者が納得できる程度の論理性を備えねばならないので、フラグか説明描写か、どちらかを補強すると良いのではないでしょうか。



「ドラゴンスレイヤー」ムラマサ

 「正義」というキーワードを正面に据えた考察をテーマに展開され、読み手というよりはひとりの人間として、なるほどと思ってしまう論理もありました。無論文章量が少ないこともありますが、形式段落を意味段落に従わせることで、より読みやすい文章が構成されているのだと思います。

 しかしながら、これをどういうジャンルの文章として評価して良いのか私には分かりません。少なくとも小説としてはほぼ成立していないように見えます。何にせよ明白なのは、オチが弱いということでしょうか。単調な流れの上にオチが配されているため、読み手が文章を終わらせられないという状況が発生しかねません。読点、空白などによる強調を置くべきかと。



「後日譚」誤字脱字訂正丸

 文章の運びに違和感がなく、引っかかるような場面がないことで、滑らかな流れの上で読むことのできる文章となっています。何よりも個人的に大好物な類の世界観でした。二人の女性の絶妙な距離感と、徐々に見えてくる状況、その背景、全てが最終局面で出揃う構成、たまりません。

 本当に強いて言うならば、この先は好みの範疇ですが、回想シーンにおける人物描写がもう少し濃くなる余地はあったかと思います。特に回想は「本人の五感を通して記憶したことをもう一度相手に伝える」作業ですので、感情的な情景描写を置くことで、そこに当人の感性や、価値観のようなものを反映することが出来るかと思います。



「「ろまんちすと」は二度恋をする」廃場楠雄

 タイトルを始め様々な方法で置かれていたフラグ、それらがクライマックスで残さず掘り起こされ、そして一気に回収されていく最後は圧巻でした。この構成によってラストが綺麗に盛り上がっており、文章の理想形とも言うべき強弱、緩急のついた展開を体現しています。最高です。

 これも好みの問題ですが、フラグがもっとあからさまに立っている方が好きです。特に「最後に発生するイベント」に即して回収する構成であれば、先にフラグへの引っ掛かりを作ることでイベントの存在を予想させ、無理なく読み進めさせることができます。ついでに読者側が勝手にスピードを生み出してくれるので、多少長い文章の時に効くと思います。



「きつね色の誘惑」やまあらし

 平蔵の視点から描かれるようことの静のシーン、半兵衛との動のシーン、その中に潜む細かな静と動の繰り返しが、物語に静かなテンポを生み出しています。詳細でありながらもくどさを感じない描写が読みやすく、平蔵やようこをはじめとする人々の素朴さによく合う素敵な文体となっていました。

 ただ少しばかり引っかかるのは、テンポが生み出された代わりに文章の密度が高めになってしまっているように感じることです。改行自体は多く、文体も勿論整っているのですが、結局段落同士が密着することによってその効果が薄れてしまうように思います。独立段落を作ることで強調の効果も得られるので、目の滑りにくい文章になると思います。



 こんな感じです。何か不足等ありましたらお知らせください。

Re: Re: 色想 - さとう

2014/05/10 (Sat) 01:34:49

どうも、1年生のさとうです。
読解力の欠如が著しい自分ですが、感想を述べさせていただきます。
最終的には全作品の感想がかけると良いのですが、取り敢えず読了したものから書いていきます。


「アステリオス」黒部雅美さん

こういうお話は個人的に好きです。
設定や世界観の説明は短編なら今回くらいでちょうど良いんじゃないでしょうか。あまり冗長に説明されても胃もたれしそうになりますし、疾走感も出る気がします。色々想像を巡らませて勝手に楽しんでました。
誰もいないプールのような透き通った静けさで終わっていくところが綺麗で特に好きです。


「海月 It is too beautiful to kiss」 森山十馬さん

雰囲気が素敵でした。文章力がとても高く引き込まれました。体言止めの使い方が上手いと思います。
正直、僕の頭では内容の深い理解はできなかったので、これ以上は書けないです。
すみません。


「ドラゴンスレイヤー」ムラマサさん

自分も前に正義についての話を書いたことがあるので、この手の話が難しいことは実感しています。
結局のところ正義というものはよく分からないというメッセージかな、と思いました。
出来れば、もっと掘り下げて、さらに一つ上の答えを見つけて欲しいので、同じテーマでまた書いていただきたいです。

Re: 色想 - さとう

2014/05/10 (Sat) 15:55:01

どうも、さとうです。
何作品か読んだので感想を述べさせていただきます。
ただでさえ頭が弱いのに、徹夜で脳みそがとろけていた時に読んだので、酔っ払いの管巻きと同類のものと思っていただければ幸いです。


「ヲタ研へようこそ」孤月ケイさん(漢字だと文字化けしちゃうので)

登場人物が多く、賑やかで、読んでいて楽しかったです。
後半になるにつれ、作者さんが伸び伸び書いているのが伝わってきました。
もっと推敲をして誤字脱字や主語述語の乱れを訂正すればもっと良い作品になると思います。


「ヒト、花、カラス」北川青さん

擬人方が多くて個人的に好きな文体です。
比喩表現も物語の雰囲気と調和していて、叙情性を高めていると思いました。
全体的に可愛らしい作品という印象です。
作者さんに設定は聞きましたが、多感な思春期の心の動きを豊かに書いた作品だと自分は思いました。


「夢の終わりに」無人島之帝さん

キャラクターも文体も疾走感がありますね。
終わりまで一気に駆け抜けていって、何だか爽やかな気持ちになりました。
ただ、作者さんもかなりの勢いで書いたのか、ちぐはぐな部分も何点か見当たったので、もっと推敲していれば、もっともっと良い作品になったのでは、と思いました。


「スノウホワイト」ソラさん

書きたいことが明確にあるのがちゃんと伝わってきました。
ハクの純粋さとか、ヨルの熱い説教でハクが勇気を出すところとか。
ただ、ストーリーはコマ数の少ないアニメのような印象だったので、もっと描写に肉を付けた方が面白くなると思います。
例えば、一人称なのだから説教シーンの前にもっと逃げたハクの心理を書き出したり、前世の記憶を思い出す場面を書いたり。
あとスノウホワイトというタイトルなのだからユキの出てくる場面は雪の描写をもっと加えた方がキャラクターも物語もさらに印象深くなったのではないでしょうか。

「後日譚」誤字脱字訂正丸さん

空の浴槽に入る場面が良いですね。
フェティシズムを感じました。
胎児を連想させて好きなんですよね。
もうそれだけで最高の作品です。
かつて存在した歪な男女の歪な愛情。埃のかぶった部屋で、それぞれの歪さを振り返るその「後日譚」。
とても好きな構成です。
淡白なのがまた良いですね。


あと二つの作品の感想も書ければ良いのですが、結構あとになるかもしれないです。
駄文失礼しました。

Re: 色想 - さとう

2014/05/13 (Tue) 02:00:39

どうも、さとうです。
不心得者ながら感想を書かせていただきます。


「「ろまんちすと」は二度恋をする」 廃場楠雄さん

面白かったです。
自分は森見さんの作品を読んだことがないので、森見さんのプロットの巧みさのおかげか作者さんの力量かは定かではないのですが、とても引き込まれました。
舞台がすごく身近なのも楽しかったです。
ただ影村のキャラクターや動きなどが掴みづらかったように思いました。
自分がちゃんと読んでないだけかもしれませんが。
とにかく読後感の爽やかさが心地いい作品でした。
俺も恋愛がしたいよー!

「きつね色の誘惑」やまあらしさん

ようこ可愛い。
狐娘は最高ですね!
作者さんとは是非狐娘について語り合いたいです。


先輩たちの作品を参考に、自分もマトモな作品を書けるよう精進いたします。

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